Tech note 水中モデルの為の技術情報集
         
  Tech notes -part3 (074-100)  
         
 
074 不可解な機動の話解決編? その1

ここで、AMMのJ-AMANOさんから大変面白い話を聞きましたのでそれを元に話を進めて行きたいと思います。

J-AMANOさんは富嶽やあのミニサイズのジュニア707の作者の方です。ミーティングではひたすら黙々と整備をしたり走行させたりさせていて(まあこういう方が多いんですが)技術とアイデア、洞察力はいぶし銀のような渋さがあります。 それはさておき、

潜水艦の水上走行はなぜ旋回半径が水中より大きくなるか・・・。かんたんな誰にも出来る実験で何となくそうかもしれない、と実感できる方法を教えていただきました。

最初は半信半疑ではありましたがやってみると実に面白く興味深いものでした。

075 不可解な機動の話解決編? その2

ここで、前回のおさらい

私のヴォイジャーやエンタープライズは水上でもほとんど船体が出ていません。これはそのぐらいの浮力が水中でのバランスがいいと言うことで、特に水上での走行もほとんどさせないので気がつかなかったのですが、ヤマトに関してはやはり艦橋ぐらいは水上走行の時に出したいという理由で艦橋部のみ水上に出るような浮力バランスにしています。

ところが、水上に艦橋を出したままの水上走行では旋回半径が水中の2~3倍も大きくなってしまいます。推力偏向ノズル方式ですから舵と違いスピードの影響はあまり受けません。なぜ・・・? と言うのがそもそもの疑問。と言う話を載せていたらJ-AMANOさんが面白い事を教えてくれました。それはお風呂実験。コレを読んだらちょっとおためしあれ。

今の季節暖かい風呂が最高です、湯船に使って今日の疲れをいやしつつ一息ついたら実験の開始。用意する物は何にもいりません。体一つでOKです。風呂につかるというのは日本の古来からの習慣・・・かどうかは分かりませんが、日本人で良かったなぁと思えるはず。ただし、銭湯でやると変な人に思われますからご注意を。

076 不可解な機動の話解決編? その3

湯船につかったら片手を前に出して手のひらを垂直にします、うちわを扇ぐように水面に親指だけ出るようにして左右に動かします。次に親指が完全に水の中に入るようにして同じように動かします。するとどうでしょう、水面近くより完全に水中の方が抵抗感は少なくなります。

なんで???、ではありますが何回も試しても確かに水面の方が抵抗は大きくなります。コレを造波抵抗というらしいのですが手でやっただけで確かに感じます。50cm程度の船体であるがゆえにこの抵抗の差はかなり大きな物になってきます。確かに水面は大気圧もかかっていますからなおさらなのでしょう。

いろいろな人に話を聞くとヤマトだけじゃなく他の潜水艦もセールを出して浮上走行をさせている時には小回りがきかないそうです。 なんだ、ヤマトだけじゃないのか・・・。たしかにRC潜水艦は水上では速度が遅くなり水中の方が機動性もあがります。とまた一つ勉強させて頂きました。

だからなに、ではなくRC潜水艦にはそういう特性があると言うことを覚えておくとこれからやってみたいという人は戸惑わなくていいかもしれません。


076B 不可解な機動の話解決編? おまけ

じゃあ問題の潜り込みはどうなのかというと、これも水面で抵抗が大きい状態で加速して潜っていくわけですからそのまま潜るに従って抵抗が少なくなっていったら・・・
急に潜っていくような感じになるんじゃないかと推測されます。こちらはお風呂だと実感しにくいんであくまでそうかもしれない、と言う感じではありますが。

この潜り癖や旋回半径の大きさについて興味深い話をメールにてアドバイスいただきました。

それは、船体を舵として考えるということです。

つまり、水中では抵抗があるので舵は機能するが、水上に出ている部分があるとその分抵抗が無くなる分、滑りが生じて曲がりにくくなる。というもの。これはなるほど、と思いました。 つまり抵抗があるから曲がるというのは道理で、靴でアイスリンクを歩いたらまともに進みませんし、曲がるのも一苦労しますよね。船体全体が舵だとすれば、それが何%か水から出ていたらその分効きが悪くなります。

これが正しいのかどうかはわかりませんが、納得できる内容であると思います。

こういう勝手な技術レポのような物に、いろいろと情報をいただけるというのは本当にありがたいことで感謝しています。まだまだわからないこともたくさんありますので、ご存じの方がいたらぜひお教えくださるようお願いいたします。

 

 
         
 
077 2機のシャトルは宇宙に想いを馳せる。 その1

2006年末にアクアモデラーズのスペースシャトルに別の機体が登場しました最初のシャトルはVoodooさんという方の作品で多分世界初の水中宇宙船です 。(私のヴォイジャーはその半年後に就航しました)2機目は同じアクアモデラースに参加されているRNさんという方の作品です。

Voodooさんのはディスカバリー、RNさんのはアトランティス、ベースモデルは同じ物を使用しています。操縦方法は同じ、エレベーターをエルロンとして使用しています。(内緒ですがどちらも垂直尾翼(ラダー)は固定式で稼働しません。)
つまり飛行機のようなロールさせて曲がると言う方法をとっています。

このことは実は大変面白いことで、シャトルのようなリアルスケールモデルをラジコン化しようとするとどうしても何らかのデフォルメが必要だったりするわけですが水中では完全にリアルスケールモデルを使用することができます。 また、動きも墜落する心配はないわけで(その代わり水没したりするわけですが)ゆったりとした動きで宇宙空間さながらの動きを見せてくれます。
このあたりが宇宙モデルを水中で飛ばす面白さだと思います。

078 2機のシャトルは宇宙に想いを馳せる。 その2

スペースシャトルを水中ラジコン化しようとしている人は他にもいるようでVoodooさんによれば海外からの問い合わせもあるそうです 。私も少々心惹かれているのですが、なにしろ作っている余裕が無くて悔しい思いを募らせています。やはりここはエンタープライズとして製作せねばならないとは思うのですが・・・。

このシャトルを製作する上で一番難しいのは水中でのバランスだと思います。浮力についての話はTech NoteのPart1で書いてありますが、Voodooさんのシャトルのように自由自在に動かそうと思うと浮力バランスのとりかたが非常に難しくなります。

たとえば私の宇宙戦艦ヤマトは第三艦橋に重りを入れてロールしないようにしていますが、シャトルの場合全く逆の発想で自由に動かすには重心をなるべくセンターに集めなくてはなりません。ヴォイジャーは推力偏向で左右に曲がりますがシャトルの場合は船体をエルロンでロールさせてそのまま旋回していくわけです。

ここで、自己復帰してしまうような重心を下げたバランスにしてしまうと曲がろうと思ってもロールが戻ってしまい、そのまま直進してしまいます。

つまり船体自体はすべてにおいてニュートラルな状態が望ましいのです。浮力は当然上に向かう力になりますし、機体が傾いたままならそのままの状態になるようなバランスが必要なのです。

ヴォイジャーは自己復帰するようなバランスになっています、ですから非常にロールしにくくなってはいますが船舵(エルロン兼用)を大きめにしているのでかろうじてロールは出来るようにはなっています・・・。

079 2機のシャトルは宇宙に想いを馳せる。 その3

船体を水中に入れてみると船体下部に重心を置いた艦は傾いてもすぐ自己復帰するのが分かります。潜水艦には重要なことですがシャトルではこれが逆に不都合となります。

エンタープライズAの場合、旋回時はややロールして、旋回が終わるときれいに船体が水平に戻ります。これは噴射口の位置が船体をロールさせるのに都合の良い位置にあるのですが、旋回が終わると船体バランスによってすぐにロールが直ってしまいます。

私のイメージ的には好都合なのではありますがこれはそうなるように操縦しているのではなく勝手に戻る力が働くからです。大柄なエンタープライズでも水中では浮力の設定に大きく影響されるのです。私の公開している動画はCGではなく実写ですがバンクから戻る動きが自然で(というより自然に任せていると言った方が正しいかも)CGを見ているようだと言われます。 

事実は小説より奇なり、水中ではいろいろな発見を目の当たりにします。

宇宙に上下はありません、自分から見て上か下かです。そういう想定で飛ばすのにはそれにあったバランス、そういった事への理解が必要なのかもしれません。
水の中は潜水艦の為にだけあるのではありません、もっと身近な宇宙を楽しむというアプローチを考えられる場所なのだと思います。

 
         
 
080 水中に電波はどこまで届くのか。 その1

2008年の辰巳の水中ロボットコンベンション参加はいい経験になりました。水深5mもあるプールでの走行は他のAMMメンバーの結果もあわせて貴重なデータを得ることが出来ました。

水深5mというのは想像以上に厳しい物でした。まず水の屈折に悩まされました。そう小学校で誰もが習うあの水の屈折です。いつも使用させて頂いているJAMSTECの3.3mプールではそれほど気になりませんが5mともなるとまず距離感がつかめません。

水面から見ていると多分4m程度で分からなくなります。もうすぐ底なのか、まだあるのか、船体の姿勢がアップトリムかダウントリムか判断つかなくなります。これは水面の揺らぎのせいもありますが目視では3m~4m程度が操縦可能限界だと思い知らされました。

プールサイドにある水中窓からなら全く問題ありませんが、この窓から見れる人数は限られてしまうためデモ走行として行うには水面からの目視(見る人と同じ条件)で行える範囲で操縦するのが妥当のようです。午前中のENTERPRISEの走行時にこの窓から操縦していてあとでプールサイドに上がったら上からはほとんど見えなかったことに気がつきました。最後の5分ぐらいは水上走行をしてみましたがこれもいまいちかっこよくない・・・。

というわけで午後からはプールサイドでの操縦にきりかえました・・・。ENTERPRISEの走行時間はあの有名な東工大のウミヘビロボットと同じ時間なので小回りのきかないENTERPRISEはウミヘビロボットにヒットアンドアウェイでレーザー攻撃を繰り返してましたが・・・(´Д`;)ムダナドリョク・・・

081 水中に電波はどこまで届くのか。 その2

というわけで、ENTERPRISEの次にVOYAGERを持ち出しましたがこれが予想外のトラブル。4mぐらい潜らすとノーコンになります。つまり電波が届いてない!!

このときすでに他のAMMメンバーの潜水艦も3m以上潜らすとノーコンになると言う話がちらほら・・・。さっきのENTERPRISEでは問題なかったのになVOYAGERはだめなのか・・

レスキュー部隊がなぜか一人もいなくて(たぶんさぼってた・・・)ノーコンになりプールの真ん中で5mの水底に取り残されたVOYAGERの運命やいかに・・・。
レスキュー到着まで約5分、とんだ水密テストになってしまいました。

引き上げてもらいましたがすでに規定走行時間が過ぎてしまい再度走らせて確認できませんでした。本体に水漏れや異常はありませんでしたがこれはショックです。なぜなら、VOYAGERとENTERPRISEの使用している受信機は同じ物だからです。

なぜ、何が違うのか・・・。

082 水中に電波はどこまで届くのか。 その3

私の4回の走行時間の最後は再びVOYAGERの予定でしたが急遽ヤマトに変更。1/500ヤマトも受信機は同じなのでどうせなら水密サーボが壊れようとも滅多にないデータ取りに変更することにしました。

ところが、ヤマトはノーコンにならない・・・・なぜ?受信機はこれまた同じものです。これは困りました。予想外です。 5mの水底付近でもちゃんと動いてくれます。水密サーボも耐えてもってくれています。うーん・・・。違いと言えば、アンテナの長さ。

ENTERPRISEの方はJAMSTECでも時々ノーコンになる傾向があったのでアンテナにリード線を追加し延長してありました。円盤部内部をぐるっと一週這わせてあります。ヤマトやVOYAGERも少しは延長してあります。逆にこの2隻はほぼ同じ長さ。
これはどう判断すればいいのか・・・。VOYAGER は就航後3年近くたっているので受信機の劣化?(そんなことあるのか?)
もしくは個体差なのか・・・。

でも結論として、私の使用しているFM(PPM)受信機40mhzは5mでもほぼ大丈夫という結論になりました。ただし、操縦して面白いかどうかは別ですが・・・

ただしこれはあくまでプールなどの真水の場合です。海水は電波は届きません。間違っても海でRC潜水艦を走らせては行けません。これはお忘れにならないように。

後に1/350ヤマトの時にアンテナの長さと張り方でかなり受信感度が変わることがわかりました。これは船体形状に合わせながらなるべく広く大きくアンテナを這わす方がよいことがわかりました。

やはり受信に関しては色々テストが必要なんですね。


 
         
 
083 耐圧限界。 その1

水に潜るというのは水圧との戦いです。水はほんの少しの隙間から容赦なく漏れてきます。これはやってみるともの凄く大変だと言うことに気がつきます。えっ、なんで?、どこから漏ってる? AMMの強者達のなかでもほぼ全員がこの経験があると思います。それほど水密というのは難しいものです。

みんないろいろな情報やノウハウを交換しあい、より強力な水密機構を作っていくのがアクアモデラーズに集まっている人たちの楽しみでもあります。まさにノウハウの宝庫です。

それはさておき、

防水に関わることで重要なことがあります。それは船体構造です。まず大きく分けて船体構造には3つあります。船体内はすべて気密空間になっているドライハル。船体内の主要部分だけ気密化してあるセミドライハル。メカ部分だけ防水加工してあるウエットハル。ハルというのは船体という意味です。

普通ラジコン潜水艦を知らない人は、ラジコン潜水艦をドライハルだと思うようです。つまり船体内はすべて空気があると。 ところが実際はほとんどがセミドライハルかウエットハルなのです。 なぜか・・・

これはドライハルだと防水処理が大変なのと空気の浮力は思った以上に強いという事に他なりません。

084 耐圧限界。 その2

ペットボトルを空気だけにしてキャップして水に沈めてみてください、もの凄い力が必要になります。1m近いRC潜水艦を潜らすのにメカを積んでも重さが足りません。そこでバラストタンクという水を入れるスペースを作って空気を抜いて潜らせたりする。これがいわゆるバラスト潜水方式。本物の潜水艦と同じですね。

私の作っている宇宙船は例外なくウエットハルです。つまり船体内は常に水が入っています。重要なメカを守るメカケースのみ強力な防水機構に守られています。

あの走行しているエンタープライズやヴォイジャーの中は常に水に満たされているというのは想像しにくいかと思います。ところが走行前には必ずプールに沈めて空気抜きをしています。少しでも空気が残っているとちゃんと潜ってくれません。というより自由に動いてくれません。つまり水が入った状態で浮力のバランス調整をしているからです。

メインドックで紹介しているように第二船体内のメカボックスはわずかなサイズのアクリル板のボックスです。この中に走行制御のアンプと受信機が入っているのです。そして船体内は円盤部もワープナセルも第二船体もすべて水が入ります、思いっきりどっぷりと・・・。

そしてこの5~6cm角のメカボックスが強力な防水能力を発揮しています。この中のみ空気が入っています。そしてメリット・デメリット交錯するこの方式に私がこだわるのはなぜか・・・。

085 耐圧限界。 その3

エンタープライズもヴォイジャーもヤマトも、浮力材として追加している硬質発泡スチロールをはずしたら沈みます、全く浮きません。つまり浮力調整はすべてこの硬質発泡スチロールに頼っています。浮力剤として耐圧変化に強く調整はすべて浮力剤の増減で行っています。

そう、つまりメカボックスは単に防水のみに使うボックスで浮力調整などの別の目的にはほとんど役立っていません。目的を限定して作るからこそ思い切った防水処理が出来るのです。そう、メリットはまさにこのことです。 単一目的の単純構造だから信頼性が高い。

逆にデメリットはというと、多くのリスクを一つ一つつぶしていかなくてはならないということです。ボックスからでている配線一つ一つ、確実に防水していく必要があります。これは数が増えれば増えるほどリスクが増えるわけでこの増えたリスクを消し去る技術が必要になります。 それがデメリットといえます。

でもここでもう一つ大きなメリットが・・・それがこの章のタイトル、耐圧限界です。

086 耐圧限界。 その4

私が使用しているアクリル板はほとんどが2mmの厚さの物です。

たとえば同じ2mm厚の板でも5cm角と10cm角だと力を加えてみると10cmの方は少したわみますがこれが5cm角だとちょっと力を加えた程度じゃあしなりもしません。つまり同じ厚さの板を使うなら面積が小さくなった方が外からの力に強くなります。

小さいボックスにした方が水圧に対して有利になります。これがエンタープライズやヴォイジャーの水密ボックスの秘密。5m程度の水圧にもびくともしません。
3mm厚でもいいのですが加工が大変になります。

そして小さいと言うことはレイアウト上でも有利になります。私の場合このメリットを生かすため、デメリットである防水処理の多さを選んでいますが、それを解決しているのがTechNote Part2で紹介している接着剤の話です。


 
         
 
087 耐圧限界、ポンプはどうよ。 その1

稼働部が全くないメカボックスの耐圧はともかくとして、稼働部のある他の部分はどうかというと走行テストでの判断になります。

水密サーボや防水サーボに関してはまず先に動力の重要なパーツ、灯油ポンプや風呂ポンプについて解説していきましょう。

ヴォイジャー・ヤマトは灯油ポンプ、エンタープライズには風呂の水くみ上げポンプ。どれもホームセンターで入手可能な物ばかり使用しています。それは、なるべく特殊なものを使わずに物作りをするという私のポリシーです。 たとえば、このパーツがなくなったらもう動かせなくなってしまう、というのはなるべくさけたいからです。

このポンプの耐久性や耐圧はどうなのかと・・・。

088 耐圧限界、ポンプはどうよ。 その2

私が使用しているのはEP-103ですがこれはそもそも3v仕様のモーターなので7.2vや9.6vというラジコン用のアンプで使用するには問題があります。さらにノイズキラーコンデンサがないためこのままでは受信機にノイズが乗って使い物になりません。

そこでラジコン用のモーターに交換しノイズキラーコンデンサを追加するわけですが、そもそもそんな使い方を想定している設計ではないので当然すべて自己責任となります。

ですが、VOYAGERや1/500YAMATOのパワーユニットとしてすでに1年以上使っていますが非常に信頼性の高いユニットだと思います。

灯油ポンプもバスポンプも私のような使い方をすると当然少々水漏れはあるようです。1/500ヤマトは1年以上メンテ無し、VOYAGERも前回の交換から1年以上、ENTERPRISEは今回の辰巳用に約1年でモーターを交換(これはよりハイパワーな物に交換)。ばらしてみるとモーターは案の定、周りが錆びています。でも動くうちは交換する必要はないと思います。

ちなみに2ヶ月に一度3.3mプールで使っていていてこの状態です。交換用のスペアはいくつか作ってありますが未だ出番はありません。

また、ハイパワーなバッテリーを使用しない場合はオリジナルのモーターでもノイズキラーコンデンサを追加するだけで結構使えます。

089 耐圧限界、ポンプはどうよ。 その3

バスポンプの方は連続使用は30分以内にという説明書に反して一回40分近く動かす
わけですがこちらもラジコン用のモーターに交換して使用していますが特に問題ありません。モーター寿命を縮めたとしてもモーターは消耗品と考えればいいわけで、モーター交換かあるいはポンプ自体を新しい物に交換すればいいわけで、他のラジコンユニットと比べれば安いものです。

灯油ポンプもバスポンプも設計時より遥かに高回転で使用しているにもかかわらず十分使用に耐えています。そしてこれらのポンプがなければラジコン宇宙船は実現しなかったかもしれません。

いつもは3.3mで使用していますが、今回の辰巳水中ロボットコンベンションでは水深5m、この環境でどうなるかが今回の私のテーマでしたが、いろいろなことが分かりました。

結論は・・・5mでも動いてくれる・・・ですが。

090 耐圧限界、ポンプはどうよ。 その4

今回のコンベンションでは持ち時間が1回に20分。バッテリー的にVOYAGERでもYAMATOでも全開走行可能時間です。VOYAGERは残念ながらノーコンになり走行時間は10分程度でしたがYAMATOは20分しっかり走りきりました。しかも5mからの浮上や4mぐらいの深深度走行を繰り返した結果でも問題なく動いていました。

ところが、15分を過ぎたあたりから浮力バランスが変化してきました。
水面に停止させるとほんのわずかづつ沈んでいくようになったのです、つまり浮かない。メカボックスなどに浸水は全くなかった為ポンプのモーターケースに浸水してきたと推測。

それでも限界テストのためにむち打って走行させましたが走行自体には最後まで問題はありませんでした。 多分、VOYAGER,ENTERPRISEともに同じように多少浸水はあるのでしょうが、こちらは元々浮力材の量が多く、モーターケースに多少浸水したとしても浮力バランスに大きく影響しないと言うことなのだと思います。モーター自体の容積はそんなに多くありませんし。

しかし、バスポンプや灯油ポンプはそもそも数10センチ程度の水深に沈めて使用するもの、3.3mや5mといった環境でここまで安定して使えるとは驚異です。まさにこれなくしてYOKOSUKA DRY DOCKSは存在できないかもしれません。
(´Д`;)


 
         
 
091 温水はだめなのか・・・ その1

JAMSTECの一般公開に参加したYAMATO1/350に珍現象が・・・。

水温28度、これは着衣泳やレスキュー訓練をやるためにプールの温度を上げていたためで通常は20~24度ぐらい、真冬だと18度前後で走行させています。いつもは問題ありませんが、この日は入水させて時間がたつ毎に徐々に船体が泡に包まれました。???ですが、船体全体が細かな泡だらけに。

外側に着くと言うことは内側にも着くと言うことで、細かな泡でも総量にするとかなりの浮力になります。こうなるとバラストタンクをもたないYAMATOは浮力が強すぎて潜ってくれません。今まで何度も走らせてますが、こういう現象は初めてです。

徐々に浮力が強くなるので最初は普通に操縦していましたが、そのうち水平に走行しようとすると そのままだんだん上がってくるようになり、ノズルの向きを変えて下げ舵をとっても潜っていかなくなり、あげくは船体が水面で傾いても噴射だけ水面から飛び出るように・・。

もうこうなると推力が伝わりませんから潜れなくなります。・・・ほとんど水上艦・・・。

092 温水はだめなのか・・・ その2

なさけないことにこうなると打つ手はありません。他のメンバーの船も多かれ少なかれこの現象に影響を受け潜れなくなった船も出たようです。

船体に着く泡・・・これはなんなんでしょうね?

20度前後ではこういう現象は起こりませんし、 今までも多少泡が着いて不思議に思っていましたがここまで影響が出たのは初めてです。理由に関しては水中の酸素飽和度が高いのではないかとか、色々意見が出てましたが、これは全くわかりません。科学に詳しい人教えてください・・・と言う感じ。

これからはプールの水温に関しても注意するしかなさそうです。


 
         
 
093 受信機の性能差は? その1

受信機の性能差は決定的な差があるのか・・・これは今まであまり深く考えませんでした。今ほとんどの艦で使用しているJETTIのREX5で不都合がなかったからです。

小型で値段も安く、非常に信頼性が高いと思っていました。フタバのPCM受信機も持ってはいますが、サイズ的に搭載しにくいと言うのが使用していない理由です。

最近GWSの6ch受信機を使い出しましたが、(値段的に安かったので)これが思わぬ落とし穴でした。どちらも水上走行時には全く問題なく使用できています。ところが・・・。

JAMSTECの3.3mプールで使用するとREX5は3.3mでも問題ありませんがGWSは2.5mを超えるとノーコンになります。これはかなり致命的なことになります。

094 受信機の性能差は? その2

誤解の無いようにお断りしますが、GWSも外プールで水上走行時に使用しているときにはかなり離れても問題なく受信してくれています。もともとREX5もGWSの6CH受信機も小型のパークプレーン用ですから、十分な性能といえるでしょう。

ところが、Rex5が辰巳の5mプールでも使用できたのに対して、GWSの6ch受信機は水深2.5 mまでしか届きません。これは致命的です。

私のモデルはすべてバラストタンクがありませんし、浮力調整は2mぐらいで+-ゼロ、それ以上の深度ではマイナス浮力(つまり浮かないで沈みます)になるように調整してあります。

こうなると2.5mですべての機能が停止すると・・・そのまま沈みます、つまり水没。
自力での脱出は不可能になります。今回水の中は電波が通りにくいというのを身をもって体験しました。

095 受信機の性能差は? その3

レスキューダイバーがいないときに1/350ヤマトが3.3mプールの真ん中で水没しました。こうなると自力では脱出出来ませんし、レスキューロープ(先っぽにJ字型の針金がついていて引っかけてひきあげるもの)もさすがに届きません。

そこで、VOYAGER出動!、水没停止しているヤマトを船体で押してプールサイドまでそのまま押して運ぶことにしました。2度ほど押しているときにはずれましたがどうにか壁際まで押してそのままVOYAGERは脱出、ヤマトはロープでのサルベージ成功。受信機の性能が如実にあらわれた瞬間でした。

3.3mまで潜らせないような小型艦には安くてうってつけでしたが、1/350のヤマトには少々役不足、速攻REX5に交換したのはいうまでもありません。

内部の搭載スペースに余裕があれば多少高くてもフタバのPCM受信機を使用するのが望ましいのはいうまでもありませんが、値段が半分程度のREX5の優秀性を垣間見ました。

結論としては値段が高くてもいい物を使った方がより安心して使えるという事だと思います。 しかし、メーカーもこんなテストしないだろうしなぁ・・(´Д`;)

しかし、結果的にこれをきっかけに色々なテストが行われ、受信機の性能と言うよりアンテナの張り方の方が影響が大きいとわかりました。


 
         
 
096 目視操縦の有効性 その1

アクアモデラーズの夏のミーティングではゴーグルとシュノーケルをつかって水中を見ながら操縦するゴーグルミーティングというのがありました。現在は安全性の麺から人間は入水できなくなりました。

これは、プロポ自体を両手で抱え水面から出して操縦するわけで端から見ていると非常に間の抜けた 絵柄になるのはいなめませんが自分の操縦する艦がすぐそばを横切ったり、スティックの 動きに反応するのは非常に感動的です。

しかも普段水面から見ているのと違いモーターやギアの音が聞こえてなおさら臨場感たっぷりです。操縦性の確認に関してはこれ以上の確認方法はありません、加速減速、上昇下降、旋回など水面から見ている以上によく分かります。

JAMCTECのプールでは水中窓がありますからそこから覗きながら確認することが出来ますが 臨場感に関しては自分が水中に入る方が何倍もリアルに感じることが出来ます。それが出来なくなったのは少々残念です。

097 目視操縦の有効性 その2
以前水中の操縦は感も必要というような趣旨をtechnoteで書きましたが、単に感だけではなく実際に動きを見て理解することでより操縦の感が鍛えられるのはいうまでもありません。

ヴォイジャーの前翼はエルロン機能もあり、しかも推力偏向で旋回性能も高いですから操縦は非常に複雑になります。さらに前翼はブレーキの役目も果たしますからなおさらです。じつはこのゴーグル使用での操縦で1年以上分からなかった操縦特性をやっと理解できました。

一度理解してしまえば水上からの操縦でも自由自在に動かせますがそれまではよくわからない挙動もありました。ものは試しというか好奇心というか、色々やっては見るものだとつくづく思いました。

それと、もう一つ気が付いたこと。ヴォイジャーもエンタープライズも水中では非常に静かな艦だと言うことです。 スクリューを使っている潜水艦はモーター回転を落として(ギアダウン)いるために、モーター音、ギアの音、などが結構水中では響きます。

それに引き替えポンプを使っているのでギア音もなくモーター音だけなので音が伝わりやすい水中でも近くまでこないと音がしません。これは宇宙船のイメージとしては非常にリアルでいいのではないかと思います。 水中で制止したりするとまさに宇宙空間。 実は航行中よりこの時の方が感動したりします。

098 目視操縦の有効性 その3
物理的に落ちない・・・つまり無重力。他のラジコンでは絶対まねの出来ない感覚。ヘリコプターのホバリングのようにせわしなく何かが動くわけでなく、羽やプロペラもないものが空間で無音で制止している。 これは感動ものです。

また、この時自分自身も重力から解放されているので感覚的にはまさに宇宙空間で自分の好きな宇宙船のラジコンを操縦しているような不思議な感覚を味わえます。これもまた水中モデルの宇宙船の楽しみでもあります。


 
         
 
099 水圧を体験 その1
以前のミーティングで何度か水中に入りました。 そこでもう一つの好奇心がわいて来ました。3.3mの水圧って・・・。

というわけで身をもって実験してみました。
子供の頃から海に潜っていて慣れているとはいえ、そんなこと考えて潜ったりしませんからいい体験になると・・・。

3.3mの底に静かに潜って立ってみると、底には水中窓からしか見たことのない世界が広がっていました。・・・はともかくとして、耳が痛い・・・。体はともかくとしてまさに体感。更にしゃがんでみると・・・更に痛い。耳抜きをすればいいのですが趣旨はそういうことではないので実感としてまさに体験したという感じです。

なんだかヴォイジャーやエンタープライズを3.3mに着底させたりしてたのが申し訳なく思えるように・・・。

100 水圧を体験 その2
2mほどで中性浮力、それより深いとマイナス浮力。 と一口に言っても、浮力材の硬質な発泡スチロールでも水圧で浮力が無くなると言うことは、やはり模型とは言えかなりの圧力がかかっていることを身をもって体験しました。

現在サーボからのリンクロッドはOリングを2重にしてその間にグリスを入れてありますが、やはりそのぐらいの耐水耐圧処理をしておかなければならないのが実感として分かりました。

現在の水密方法で5mの辰巳のプールも乗り切りましたがやはりこれからも最低限この程度の耐圧水密方法で作らなければならないと改めて確認すると共に、さらに強固な耐圧防水処理も探っていかなければならないと思います。

私の艦のほとんどのメカは小型分散型水密ケースで構成していますが、複数ケースでの水漏れリスクより耐圧に有利なこの方法の選択が正しかったのかもしれません。

しかし、いつも水中撮影やレスキューをしてくれるAMMのせと際さんや PUMPKINさんはえらいなぁと実感。 水圧に関しては体験済みと言うことでレスキューなどはやはり彼らにお願いしようと思います。(´ー`)好奇心も満たされたし・・・。